カトラリーのカタチ

Article.jpg カトラリーは手間が掛かるので、実はあまり割りのいいアイテムではないが、僕は20種類くらいを作っている。プレート類と比べても、カトラリーほど実用性が求められるものはない。でもそこが面白い。(以前の記事「難産フォーク」)
 一作目のデザインがそのまま商品になることは、まずない。使ってみて、改良するの繰り返し。そうするうちに、形は用途が決めてくれる。後は全体のバランスだけ僕が見る。そんな感じでデザインが決まる。その実用性ゆえに"自分のカタチ"にこだわることの意味のなさを教えてくれたのはカトラリーだった。答えは暮らしの中にあった。




Takeo | 2009 10.26

大きなスプーンとフォーク

Salad server.jpgサラダサーバー。
はじめ野菜好きな家人にと作ったものの、サラダボウルに盛られたサラダをサーバーでサーブする、というおしゃれな習慣が我が家にはないため、サラダ用にはあまり活用されず・・・。
けれど、パスタを取り分けるのにとても調子が良く、スプーンの方はお玉としても結構活躍してくれている。なので、少し改良を加えて商品化してみた。

 来週の「灯しびとの集い」で新作として出します。よろしかったら堺に会いにいらしてください。

灯しびとの集い  10/31,11/1 (堺・大仙公園)



Takeo | 2009 10.25

蜜蝋ワックス

 今、工房では堺クラフトフェア(10/31,11/1)とKOHOROさんでの個展(11/20~)を控え、量産体制に入っている。ということで、今日はそれに備え、最後の仕上げ塗装で使う蜜蝋ワックスを作った。蜜蝋はミツバチの使われなくなった巣を砕いてお湯で溶かして漉したもの。蜜蝋そのものは硬い固形物で、そのままでは塗れないので、ウチでは荏ゴマ油とブレンドしている。
蜜蝋は長野で木工をされている芦田貞晴さんにいただいた。芦田さんは自宅でミツバチを飼っているのだ。貴重なものをありがとうございました。

ちなみに、僕の作る蜜蝋ワックスのレシピは蜜蝋3に荏ゴマ油7の割合。
作り方は、まず鍋にお湯を沸かし、ボウルを浮かべて分量の油を湯煎して温める。次に蜜蝋を溶けやすいように細かく砕く。温まった油に蜜蝋を加え、ゆっくり溶かす。(溶かしている間、色は飴色)

miturou1.jpg



Takeo | 2009 10.17

難産フォーク

Cake fork 3.jpg  今日は東京・二子玉川のKOHOROさんでの個展を来月11/20に控えてDM用の作品で足りない分を制作。ケーキフォークとケーキ皿。個展のテーマが「ケーキを美味しく食べる器」なもので。

このケーキフォークは難産だったんだよなあ。カトラリーを作り始めた3年前から何度も試作を繰り返すも、そのたびにミアにつき返され続けて、喧嘩になったこともあるくらい。
スプーンはすくえればひとまずOKみたいなところがあって、結構楽しんで作れるのだけど、フォークはそうはいかない。とにかく機能的でなければいけない。特にウチの喫茶でケーキを食べてもらうときに使うフォークは

①焼きこんだタルト生地がサクッと切れなければいけない。
②ショートケーキなど柔らかい生地もちゃんと刺せなければいけない。
③クリームやソースを残らずすくえなければいけない。
④食べた時に意識がちゃんとケーキに向くように、違和感を残してはいけない。
⑤連続して使うので洗いやすくないといけない。


のである。
金属のケーキフォークを参考に作ったものは、生地がサクッと切れず、無理に力を入れると刃が折れた。刃を太くしたものは、違和感があって食べにくい。羊羹を切る時に使うようなナイフの形をしたフォークは切れて、刺せたけど、食べるときにナイフを口に入れているみたいで、何か楽しく食べられない・・・。
とにもかくにも、ミアに「いいんじゃない。」と言わせるフォークが出来るまでに2年半もかかったのだった。



Takeo | 2009 10.15

トレー

Taking plate.jpg  今日は作ったのはクルミのトレー。
マンマミーアをオープンしてすぐの頃、ミアにお菓子の取り皿を作ってほしいと言われてつくったもの。家具中心に作っていた頃に、初めて商品化した小物でもある。今でも焼菓子をのせるトレーとして使っているが、最近は商品化していなかったので、久しぶり作った

 
 それにしてもこのデザイン、独立して自分の工房を持った頃
の気負いがそのまま形に現れているなあ・・・。だけど、自分の考えた形 を思う存分に作れる!という喜びが感じられて、5年ぶりに作りながら「あー、このライン。嬉しそうだな、オレ...」とその当時の感覚と初心を思い出した。

思えば、お店をオープン当初、お菓子と違って僕の木工のものは見事に何にも売れなくて、半年目に初めて売れたのがこのトレーだった。



Takeo | 2009 10.14

marble-marble

Baby spoon and fork.jpg 一昨日は鹿児島のmarble-marble さんへ初めての納品の発送。写真はベビースプーンとベビーフォーク。持っているのは 3歳になったばかりのウチのちびすけ。3歳ともなると、食べる量もすでに赤ちゃんとは言えなくなっていて、今ではベビーではなくキッズスプーンの出番が多い。

その他、カレースプーン、コーヒースプーン、ジャムナイフ、片口、楕円豆皿、トースト皿を納品。店主の犬石さん、そして鹿児島の皆さん、新入りですが今後ともどうぞよろしくお願いします。
(画像をクリックすると大きな画像で見ていただけます)

Curry spoon.jpg Coffee spoon.jpg Butter knife.jpg

Katakuchi2.jpg daenmamezara.jpg Toast plate.jpgmarble-marble
鹿児島県薩摩郡さつま町轟町27-6


Takeo | 2009 10.14