今日は東京・二子玉川のKOHOROさんでの個展を来月11/20に控えてDM用の作品で足りない分を制作。ケーキフォークとケーキ皿。個展のテーマが「ケーキを美味しく食べる器」なもので。
このケーキフォークは難産だったんだよなあ。カトラリーを作り始めた3年前から何度も試作を繰り返すも、そのたびにミアにつき返され続けて、喧嘩になったこともあるくらい。
スプーンはすくえればひとまずOKみたいなところがあって、結構楽しんで作れるのだけど、フォークはそうはいかない。とにかく機能的でなければいけない。特にウチの喫茶でケーキを食べてもらうときに使うフォークは
①焼きこんだタルト生地がサクッと切れなければいけない。
②ショートケーキなど柔らかい生地もちゃんと刺せなければいけない。
③クリームやソースを残らずすくえなければいけない。
④食べた時に意識がちゃんとケーキに向くように、違和感を残してはいけない。
⑤連続して使うので洗いやすくないといけない。
のである。
金属のケーキフォークを参考に作ったものは、生地がサクッと切れず、無理に力を入れると刃が折れた。刃を太くしたものは、違和感があって食べにくい。羊羹を切る時に使うようなナイフの形をしたフォークは切れて、刺せたけど、食べるときにナイフを口に入れているみたいで、何か楽しく食べられない・・・。
とにもかくにも、ミアに「いいんじゃない。」と言わせるフォークが出来るまでに2年半もかかったのだった。