陸前高田ワークショップのご報告 1

rikuzen2.jpg 京都から夜行バスで仙台へ。そこからはレンタカーで陸前高田へ向いましたが、途中、一関などはとても味わい深い街で、道中ちょうど紅葉の季節でもあり、ちょっとした観光気分。そんな私たちに突然飛び込んできた陸前高田の沿岸部は本当にそこで線を引いたように、瓦礫の街でした。カーナビに曲がるよう指示された先に道はなく、表示されるコンビニやガソリンスタンドも痕跡すらありません。私たちは止まって周りを見渡す心の余裕もなく、ほぼ無言のまま集合場所の仮設住宅に向いました。

 高台の流された街の見下ろせる場所にある仮設住宅。砕石が敷き詰められた上に無機質な建物が並んでいます。子ども達が遠巻きに「この人たちは遊んでくれる人だろうか?」といったふうにこちらをうかがっている様子。ちょっと安心してもらおうと挨拶するときちんと返してくれました。
前日に積み込み、見送ったトラックも到着してベンチ作りワークショップ、ジャムとクレープ作り、写真撮影のための簡易スタジオの準備。当日は雨の予報なので、テントの周りにもシートを張って雨対策をしたりしていると、仮設住宅には街灯などもほどんどないため、あたりは真っ暗。明日は遅くとも4時には終わらないと暗くて片づけができないなと思いながらその日の宿へ向います。途中、りんごの直売所を発見してジャム作り用のりんごも買えました。一応用意してきましたが、できれば陸前高田のりんごを使いたかったので、ホッとした様子のミア。

rikuzen3.jpg私たちの泊った宿は陸前高田の隣町、大船渡の「ホテル福富」。大船渡も津波により大きな被害を受けました。暗くなってからチェックインしたので、そのときはあまりよくわかりませんでしたが、妙に早起きしてしまった翌朝、暗がりの中を歩いていると、だんだん明るくなってくるに従って、その惨状を目の当たりにすることになりました。宿の周りは全て瓦礫の山でした。ホテル福富さんも2階まで津波にさらわれたものの、残った3階部分だけで営業を続けながら修復をし最近になってようやく全ての階が使えるようになったそうです。

oofunato2.jpg oofunato1.jpgそしていよいよ仮設住宅でのワークショップです。雨の予報ながら夜中に降った雨は早朝にはやんでいました。なんとか一日もちますようにとみんなで願いながら宿を出発しました。


(陸前高田ワークショップのご報告2 につづきます)



Takeo | 戻る | 2011 11.14