武井春香展 「バッグに出会う」
武井春香展 「バッグに出会う」
2010.3/10(水)-3/29(月) (火曜定休) 作家在廊日3/10,11
展示会の様子 1 2
作品紹介(一部) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
■ワークショップ■
3/10(水)、11(木)「柿渋で小さなバッグを染める」 講師:武井春香
3/14(日)「木工アクセサリーづくり」 講師:graf 荒西浩人&mamma mia 川端健夫
詳しくはワークショップタイトルをクリックしてください。
「展示会なんかで、お客さんが私の作ったバッグを手に取ってくれた瞬間に、すごく似合ってるなあって思うことがあるんです。ずっと昔からその人のものだったように。そんなときは、自分が作り手だということを忘れてしまっていて、ああ、いいなあって。出会ったんだなあって、本当に思うんです。」
自分で染めた糸を織って布にして、さらにそれを丈夫に丁寧に縫製してバッグに仕立てたのだから、一つのバッグに込める思いはいかばかりかと思うのですが、彼女はさらりとそんなことを言うのです。
その気負いのなさ、春風のような爽やかさが、彼女の作品の魅力です。女性らしい細やかな気配りと、甘すぎない中性的な潔さ。だから彼女の織ったマフラーは僕の愛用品の中でも最も出番の多いもののひとつです。
今展では、バッグを中心にマンマミーアでも人気の春物マフラーなども出展していただく予定です。女性の方はもちろん、男性の方にもお選びいただけることと思います。ホワイトデーの贈り物にも。
早春、ウグイスの声が渡る甲賀の里山へぜひ。
記 gallery-mamma mia 川端健夫
「100年前のシャツ」
古着屋さんで見つけた100年前のフランスのシャツ。
当時の人は、少しの服しか持たないために作業着にも寝巻にもしていたそうです。
同じようなタイプのものはいくつもあるものの、衿の有無や袖のつけ方など、ひとつひとつ仕立て方が違います。
それぞれの家で、夫や息子のために女性が縫っていたのだと思われます。
布を無駄にしないように大事に使っている様子。長く着られるように、丈夫に、と考えられている工夫。見ているとどんどんひきこまれていきます。縫い目を見ていたら、麦の殻が出てきたりして。(これも100年前。)
生きて働くために作られたのだけれど、これを縫った人の考えや好みやその他のあれこれが、「じわーっ」と出てきて、100年後の私に届いていると思うのです。
私の「じわーっ」も作ったものからでていると思うと、なんだか少しこわい気もするのですが、だれかに届いて気に入ってもらえるとしたらそれはとてもうれしいことです。
100年前のかの人も喜んでいてくれるといいのですが。
武井春香
武井春香 Haruka Takei
1974年 山梨県に生まれる。
1994年 文化女子大学短期大学部 生活造形科卒業。
1997年 山形県米沢高等技術専門校 繊維工学科卒業。
1999年 山梨県に戻り制作を始める。
Takeo | 2010 03.02